1985年8月16-18日
オーストリア エステルライヒリンク
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ロータス移籍後2戦目にして早くも初優勝を飾り幸先のよいスタートを切ったセナだったが、
その後はPPや1位走行など好走を見せるものの不運なマシントラブルなどで、
第3戦以降7戦連続でノーポイントが続いていた。 ここオーストリアでもマシンのバランスに苦戦する。 バンプ通過時のハンドリングに問題があったようだ。 セナは予選用マシンの他にレース用、スペアカーでも走らせてみるがどれもバランスが悪く、 さらにブースト低下などエンジンにも問題を抱えていた。 結局、金曜予選は10位に終わる。 土曜日は今にも雨が落ちてきそうな天候。 セナはコースを軽く1周するが、ここでターボが壊れてしまった。 悪いことは重なり、その後まもなくサーキットには雨が降り出した。 セナは14位で2日間の予選を終えた。 結果的にロータス移籍以後ではダントツのワースト予選順位になってしまった。 ちなみにセナ自身のワースト2位は予選8位。 決勝レースではスタート直後の多重クラッシュで赤旗再スタート。 2回目のスタートではセナは10位にポジションアップし1周目を終えている。 その後も各車リタイア続出の荒れたレースをセナは我慢の走りでジリジリと順位を上げていく。 このレースではエンジン系のトラブルによるリタイアが多かった。 上位陣では26周目にマンセル(ウイリアムズ)が、27周目にはピケ(ブラバム)が相次いでリタイア。 気が付くとこの時点でセナはラウダ、プロストのマクラーレン勢に続き3位を走行していた。 さらにトップを走行していたラウダも40周目にエンジントラブルでリタイアし、 セナは労せずして2位に上がった。 セナはその後、レース残り10周強も無難に走り切り2位でチェッカーを受けた。 セナにとっては8戦ぶりの入賞、そして表彰台だった。 マシンは決して完調ではなかったと思うが、粘りの走りでチェッカーまで導いた。 本能のままに速く走らせるだけでなく、 自分を抑えて我慢して走ることの大切さもすでに心得ていたような気がする。 そして諦めずコツコツと走ることで2位を得た。 セナはこの後の終盤戦、再び台風の目として表彰台の常連になっていく。  | 
ドライバー  | 
チーム  | 
タイム・備考  | 
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PP  | 
アラン・プロスト | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'25"490 | 
2位  | 
ナイジェル・マンセル | ウイリアムズ・ホンダ | 1'26"052 | 
3位  | 
ニキ・ラウダ | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'26"250 | 
4位  | 
ケケ・ロズベルグ | ウイリアムズ・ホンダ | 1'26"333 | 
5位  | 
ネルソン・ピケ | ブラバム・BMW | 1'26"404 | 
6位  | 
テオ・ファビ | トールマン・ハート | 1'26"664 | 
14位  | 
アイルトン・セナ | ロータス・ルノー | 1'28"123 | 
ドライバー  | 
チーム  | 
タイム・備考  | 
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優勝  | 
アラン・プロスト | マクラーレン・TAGポルシェ | 1゚20'12"583 | 
2位  | 
アイルトン・セナ | ロータス・ルノー | 1゚20'42"585 | 
3位  | 
ミケーレ・アルボレート | フェラーリ | 1゚20'46"939 | 
4位  | 
ステファン・ヨハンソン | フェラーリ | 1゚20'51"656 | 
5位  | 
エリオ・デ・アンジェリス | ロータス・ルノー | 1゚21'34"675 | 
6位  | 
マルク・スレール | ブラバム・BMW | 1Lap | 
FL  | 
アラン・プロスト | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'29"241 |