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モナコでの単独クラッシュで、セナはレースを走りきることの大切さ、
そしてそれ以上に自分自身をコントロールすることを学んでいった。
そしてこのカナダ以降、さらに人間的強さを増したセナがチャンピオンへ向けて怒涛の進撃を開始する。 予選は金曜、土曜共に最速で5戦連続PP獲得。しかし2番手プロストとの差は0.2秒を切っており、 決勝ではプロストにも十分チャンスがある。 レースがスタートすると、2番手ながら有利なラインからのスタートのプロストが先行し、セナが追走する。 セナはじっと機を待ち、プロストが周回遅れの処理にてこずっていた19周目のヘアピンでズバッとインをつく。 その後はセナ、プロストの順に危なげなくレースは進み、結局プロストを6秒引き離してセナが勝利。 モナコの一件以来、「速いセナ、強いプロスト」と評せられてきたが、 速さと共に強さ、したたかさをも兼ね備えていたレースだった。 セナは総合ポイントでも2位に上がり、ここから熾烈な「セナ・プロ決戦」が始まっていく。  | 
ドライバー  | 
チーム  | 
タイム・備考  | 
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PP  | 
アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1'21"681 | 
2位  | 
アラン・プロスト | マクラーレン・ホンダ | 1'21"863 | 
3位  | 
ゲルハルト・ベルガー | フェラーリ | 1'22"719 | 
4位  | 
ミケーレ・アルボレート | フェラーリ | 1'23"296 | 
5位  | 
アレッサンドロ・ナニーニ | ベネトン・フォード | 1'23"968 | 
6位  | 
ネルソン・ピケ | ロータス・ホンダ | 1'23"995 | 
ドライバー  | 
チーム  | 
タイム・備考  | 
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優勝  | 
アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1゚39'46"618 | 
2位  | 
アラン・プロスト | マクラーレン・ホンダ | 1゚39'52"552 | 
3位  | 
テイリー・ブーツェン | ベネトン・フォード | 1゚40'38"027 | 
4位  | 
ネルソン・ピケ | ロータス・ホンダ | 1Lap | 
5位  | 
イワン・カペリ | マーチ・ジャッド | 1Lap | 
6位  | 
ジョナサン・パーマー | ティレル・フォード | 2Laps | 
FL  | 
アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1'24"973 |